フットサルがサッカーに与える影響

スペインやブラジルがサッカーが強いのは、幼少のころからフットサルをしているからだとよく言われます。僕もサッカーとフットサルを両方経験した者として大いに賛同します。スペインやブラジルがフットサルでも世界トップクラスの実力を持っていることも無関係ではないでしょう。


ではフットサルはサッカーにどのようなプラスの影響を与えるのか。一般的には足裏を使ったテクニックの面が注目されがちですが、フットボーラーとしての成長を与えるもっと根本的なものがそこにあるはずです。今回は具体的な利点を自分なりに考えてみました。


フットサルとサッカーの相違点としてまず挙げられるのはコートのサイズです。フットサルコートの大きさは正規のサイズで縦40m×横20m(800㎡)。サッカーの約9分の1程度とされています。コート内でプレーする選手の数を人口密度として計算してみると、フットサルは800㎡÷10人=80㎡。これに対してサッカーは800㎡×9÷22人=約327㎡。つまりフットサルはサッカーに比べて1人あたりのスペースが約4分の1しかないことになります。言い換えれば敵との距離もそれだけ近いため、密集したエリアの中でいかに相手にボールを奪われないようにプレーするか、さまざまな工夫が求められてきます。


1つめは判断力の早さ。ボールを持つとあっという間に相手が寄せてくるため考えている時間はほとんどありません。刻々と変化する周囲の状況を瞬時に分析し、最善の選択肢を選ばなければなりません。


2つめは速くて正確なパス。相手との距離が近いため、パスはすぐにインターセプトされてしまいます。僕もチームに新入部員が入ってきたらまずパススピードの重要性を教えていました。単に速いだけでなく、受け手の右足に出すのか、左足に出すのか、そこまで突き詰めることが必要です。


3つめに予備動作。いわゆるフェイクと呼ばれるものです。フットサルはマンツーマンディフェンスの場合が多いため、DFに常に狙われています。少しでもフリーの状態でボールを受けるため、一旦裏を狙う動きをしてストップするなど、ボールを受ける前の予備動作が必要となります。


4つめはスペースを空ける動き。マンツーマンディフェンスのフットサルでは自分の近くに必ずDFがいます。自分がDFを引き連れて動く囮の動作をすることでスペースを空け、そこにドリブルやパスを通すことでチャンスを作り出します。このフリーランニングは一つ先のプレーを予測して動かなくてはならないため高度な技術と言えるでしょう。僕が見てきた限り、大学生でこれを上手くできているチームはほとんどありません。


以上、どれも言ってみれば当たり前のことかもしれません。しかし、フットサルではこういった基礎的な部分ができていないと試合には勝てない。スペインやブラジルでは幼少のときからフットサルを通じてこれらを自然と身につけることで、サッカー選手としての土台が出来上がっているのでしょう。狭い局面を打開する力を付けていれば、大きなコートでプレーするサッカーは彼らにとってたやすいものなのかもしれません。


ではスペインの子どもたちのフットサルはどの程度のレベルなのか。調べてみるとやっぱいすごかった。下の動画はスペインのU-14年代の全国大会決勝ですが、一度見てください。そのフットサルのレベルの高さが分かるはずです。言っておきますが彼らは中学生です。


そらスペインさんサッカーも強いわ!

0コメント

  • 1000 / 1000