五輪書


みなさんは『五輪書』という書物を知っていますか?

これは江戸時代初期の剣豪・宮本武蔵が書いた兵法書で、日本国内のみならず世界中で翻訳され読まれているようです。

それは五輪書に書かれていることがビジネスやスポーツ、生き方など現代に通じる部分が多くあるからで、僕もNHKの『100分で名著』という番組を通じてその内容を少し知ったのですが、なるほどな〜と思うところがいくつもありました。

武蔵は五輪書で、敵と斬り合う際の目の使い方について、こう説いています。

「観の目強く、見の目弱く、遠き所を近く見、近き所を遠く見る事、兵法の専也」。
ここでいう「観の目」とは心で見ること、「見の目」とは眼(まなこ)で見ることのようです。

「心で見る」というのがいまいちピンときませんが、目で見えないものを感じ取ること、つまり相手の表情や目線、姿勢などによって次の動作を察知することみたいです。

実際に目に見える刀より、相手の動作を察知し先手を取ることを重要視せよと言っているようです。

また、後半では「遠いところも近いところも同じように見なければならない」とも言っています。

この話を聞いて、フットサルの、特にディフェンスをするときの感覚に近いと感じました。

僕は現役の時、1対1のディフェンスでボールホルダーに対峙している時には、敵の目を見るようにしていました。

相手の足元のテクニックに翻弄されないように敵の体を捉えるという意図でやっていましたが、その時ボールは視界に入っているけど、ピントは合っていない状態。武蔵の話で言えば、このボールこそ刀と同じものなのではないでしょうか?

ボールを凝視せず、顔をあげて相手を見ることで目線や重心、踏み出すタイミングなどの情報を得ることができる。だから相手の次の動きを予測し、対応しやすくなる。

また、目の前にいるマーカーだけを凝視していると他の敵の動きを把握できず窮地に陥ることがあります。

具体的な例を挙げると、他の選手からブロックされた時なんかは対応が遅れるでしょう。

そうならないように1対1でボールホルダーに対峙している時でも、自分に近づいてきている敵はいないかなど、周りの動きはピントがボケていてもちゃんと掴んでいなければならない。近くの状況も遠くの状況も重要たるゆえんです。

この他にも「マニュアルを作れる人になれ」という言葉だったり、五輪書には興味深い話がたくさん出てきます。時間を見つけて一度じっくり読んでみたいですね。

400年前に書かれた書物が現代の、それもフットサルという歴史の浅い競技に当てはまるなんて面白いと思いませんか?

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